IT知識ゼロでWordPressを構築・運用するために最低限必要なこと



HTMLやCSS、PHPを理解していなくてもWebサイトの構築が可能なWordPress。

でも実際にIT知識ゼロからWordPressを構築・運用するためには、IT知識以外にも最低限の一般常識、善悪の判断や考え方も必要です。 今回は具体的にどのような知識があればWordPressを構築・運用できるのか、ITに関する知識だけでなく、基礎の基礎、本当に最低限必要なことについてご紹介します。見落としがちな点も含めてひとつひとつチェックしてみましょう。

1.WordPressを構築する目的

最初にWordPressを構築する目的を明確にしましょう。なんとなく簡単そうだったからというのも充分な「理由」にはなりますが目的にはなりません。 また、HTMLやCSS、PHPを習得しないことを前提にWordPressを使い続けるのはおすすめできません。

WordPressの構築そのものが勉強目的なのか、個人、または企業や組織の一員として明確に「なぜWordPressが必要なのか」という目的を定めておきましょう。

2.発信する情報やネタ

WordPressを構築・運用する目的の次に何を発信するのかを定める必要があります。単なる企業や組織、または個人としての自己紹介ページなのか、何らかのコンテンツを発信し続けるようなサイトにするのかなど大まかな方向性を決めましょう。

WordPress初心者にありがちなのが「特に目的もなく発信したい情報もない」のにWordPressに興味を持ってしまうことです。もちろん、勉強目的であれば充分な理由になりますが、やはり構築するだけでなく運用するのであれば目的とともに発信する情報、ネタが必要となります。 WordPressでサイトを構築したけど使い道が無かったなどとならないよう、WordPressでサイトを構築する前から発信する情報やネタについても考えておきましょう。

3.サーバーやドメインを取得運用するためのお金

WordPressの構築・運用にはサーバーやドメイン取得費用などお金が必要です。あくまでも無料なのはWordPress本体やプラグイン、テーマだということを忘れないようにしましょう。 もちろん、無料でWordPressを構築できるサービスもありますが、広告の表示が義務付けられていたり、機能制限がある場合もあるのでおすすめできません。 無料で学べると勘違いし過ぎず、必要な部分に自己投資することも忘れないようにしてください。

4.最低限パソコンはあった方が良い

WordPressに慣れた人であればタブレット+キーボードやスマホ単体でカスタマイズや投稿が可能です。しかし、IT知識ゼロ、WordPress初心者であれば最低限、パソコンが必要であると理解しましょう。

タブレットやスマホで構築できないか?と問われれば構築することは可能です。しかし、ハードルが高いだけでなく作業性に優れません。無理にタブレットやスマホでWordPressを構築・運用するのは避けましょう。

5.ダウンロードやアップロードなどデータをやり取りする方法

最低限のパソコン操作としてダウンロードやアップロードなど、データのやり取りをする方法は抑えておくべきです。 例えば、ダウンロードしたファイルがどこのフォルダにあるかわからない!という初歩的な部分でつまづいていると時間がもったいないです。また、FTPがわからずにアップロードする方法がわからなければ、いつまでも先に進めません。 最低限、ダウンロードしたファイルがどこに保存されるのか、FTPソフトの使い方やログインする方法をチェックしておいてください。

6.メールアドレスとパスワードの管理

自分で構築したWordPressのセキュリティ管理者は自分自身です。メールアドレスとパスワードが何らかの形で流出してしまうと自分だけでなく、閲覧してくれたユーザーにも迷惑が掛かります。 可能であれば普段使っているアドレスとは別にすること、アドレスとパスワードを一緒にしておかないなど「ログイン情報の管理」を意識しましょう。

7.画像や文章のバックアップについて

WordPressを構築して運用する段階で注意したいのは画像や文章などのバックアップです。 エクスポート機能でバックアップを取る方法の他にGoogleドライブやGoogleドキュメントなど、クラウド上も含めて分散して保存しておくことをおすすめします。

8.著作権や誹謗中傷など他者を侵害しないという意識

WordPressに限ったことではありませんが、インターネット上で情報を発信するというのは「公の場で拡声器を使って大声を出すこと」に近いです。 著作権の侵害や誹謗中傷などで他者の権利を侵害しないこと、傷付けるためにインターネットを使わないという意識は自分自身が不要な迷惑や被害を受けないために最低限のマナーだと覚えておきましょう。

9.引用を越えた無断転載やパクリに注意

ある程度コンテンツの作成に慣れてくるとアイデアやネタが思い浮かばずに引用を越えた無断転載やパクリを「自分自身が行う」場合と「他者に無断転載やパクられる」ことがあります。

前提として自分自身が他者のコンテンツを引用を越えて無断転載、パクリをしないこと、そして他者に無断転載やパクられた場合にどのように対処するのか予め決めておくことをおすすめします。

10.発信することで起こる反応に過剰に意識しないこと

WordPressでサイトを構築、運用していくとコメントやSNS、ブックマークなど「コンテンツやサイトに対する反応」が少しずつ現れてきます。 ポジティブなものもあればネガティブなものもあるので、必要以上に意識しないことが大切です。ただし、中にはクレームのように見えても的確なアドバイスだったり、企業や組織として有益な情報の可能性もあるので、よく情報を精査し、冷静に受け止められる姿勢であること意識してください。

まとめ

IT知識ゼロでWordPressを構築・運用するためには「WordPressを構築するためのノウハウ」よりも先に「インターネット上で情報を発信するとはどういうことか」という考え方や意識が必要となります。

昨今のSNSを見ていると「炎上」という形で軽はずみな発言で大きな問題になっていることも少なくありません。可能な限り正しい情報を発信すること、または他者を傷付けたり、権利を侵害しないことなどごくごく当たり前のことですが、インターネットは決して匿名ではないということ、画面の向こう側には生きた人間がいるということを忘れないようにしていきたいですね。