
WordPressでプラグインを導入する時に覚えておくべき5つの注意点
- columbusproject
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- 2019-01-17
WordPressでサイトを構築している企業の担当者やサービスの運営者であれば、プラグインを導入してデザインしたり、機能を追加することがあるでしょう。
WordPressでプラグインの導入はとても簡単であり、管理画面にログインして、プラグイン→新規追加の画面にてプラグイン名を入力するか、ダウンロードしてきたプラグインのファイルをアップロードして、あとは数回クリックするだけです。
しかし、インストールして有効化しても反映されなかったり、いきなりWordPressが動かなくなってしまうこともあります。
今回はWordPressでプラグインを導入する時に覚えておくべき5つの注意点についてご説明します。
前提条件:テスト環境を準備しよう
プラグインの導入自体はとても簡単ですがWordPressがクラッシュしてしまったり、動かなくなる可能性があります。
稼働しているWordPressと同じテーマやプラグインを導入してあるテスト環境で試してから稼働しているWordPressに適用しましょう。
WordPressによって企業や何らかのサービスやサイトを構築していた場合、アクセスできなくなってしまったり、不具合のあるまま稼働してしまうことで閲覧するユーザーに迷惑を掛けることもあります。
また、不安定な状態のWordPressですとサイバー攻撃を受けて乗っ取られてしまうような可能性も少なからず存在するからです。
Basic認証を設定した別ドメインのWordPressやテストデータを入れ込んだ別ドメイン、別サーバーのWordPress、またはXAMPPなどを利用してオフラインでWordPressを構築してテスト環境を利用しましょう。
1.想像していた通りのデザインや機能にならないことがある
プラグインを導入して起こりやすいのが、想像していたデザインや機能にならないことです。
有効化するだけでデザインや機能が増えるプラグインもあれば、有効化した後に設定画面にて細かな設定を必要とするプラグインもあります。
その他にはWordPress本体のアップデートによって、プラグインが無効になったり、使えなくなる場合もありますし、テーマや他に導入しているプラグインによっては有効化しても使えない場合もあります。
どうしても使いたいプラグインの場合は、一度他のプラグインを無効化したり、テーマを一時的に変更して有効化するなどのテストをしてみましょう。
テーマやプラグイン同士の相性は有効化してみないとわからない場合もありますので、場合によっては早い段階で諦めるか、別のプラグインを探すことも大切です。
また、プラグインによってはメニューや設定画面が日本語化されていないこともありますが、むやみにチェックボックスにチェックを入れたり、入力欄に適当な数字や文字列を入れて試さないようにしましょう。
Google翻訳などを利用して、なるべく意味を理解しながら設定することが重要です。
2.情報量や情報の鮮度/プラグインの最終更新を確認しよう
WordPressのプラグインやテーマ、カスタマイズに関する情報は非常に多いですが、検索結果で上位に来るものが必ずしも最新の情報であるとは限りません。
記事やコンテンツの作成日時、プラグインの更新日は必ずチェックしましょう。
また、WordPressを管理する立場の性格によってはアップデートをするとデザインが変わったり、プラグインが使えなくなるのが嫌で、WordPressの本体のアップデートだけではなく、プラグインやテーマのアップデートをしない方もいらっしゃると思います。
セキュリティ面で考えると非常に危険なことですので、必ずアップデートして最新の状態を維持しましょう。
もし、アップデートを怠った状態でサイバー攻撃を受けた場合、運悪くセキュリティーホールを突かれてしまうと、WordPressが乗っ取られることになり、情報が漏れたり、WordPressにアクセスできなくなる可能性もあります。
プラグインも製作者によっては、WordPressのアップデートに合わせて、プラグインをアップデートしていない場合もあり、何らかの脆弱性が残ったままになる可能性もあるので、長年アップデートされていないプラグインは利用しないということも考えるべきです。
3.同じようなプラグインをインストールしていないかチェック
プラグインを導入する時、既に同様のプラグインが導入され有効化していると、競合してどちらかのプラグインが停止になったり、両方使えなくなることがあります。
また、管理画面上は両方共、有効化されているけれども、実際には効果がなかったり、機能が動かないこともあります。
WordPressを軽くするプラグインやキャッシュ関連のプラグインを複数導入したいと考えた時に起こりやすいので、もし、高速化プラグインなどを導入する時には、Googleのページ表示速度測定などを利用して、効果があるのかどうかチェックしましょう。
サイドバーやウィジェット関連のプラグインで、表示する形式や設定項目の微妙な差で似たようなプラグインが混在してしまうこともあります。
必ずしもプラグインが増えれば増えるほどWordPressが重たくなり、ページの表示速度に影響があるとまでは断言できませんが、プラグインは必要最低限にする癖を付けましょう。
似たようなプラグインを導入してしまうパターンのもう一つが、アナリティクスなどのアクセス解析関連のプラグインです。
WordPressの管理画面でアナリティクスの情報や、プラグインだけでアクセスをチェックできるものなど、結局はGoogleアナリティクスを見れば済むようなプラグインが多数混在しないように注意しましょう。
4.複数の機能が追加されるプラグインに注意
先ほどのWordPress高速化関連、アナリティクス関連のプラグインや、SEO対策プラグインには複数の機能が追加されるものがあります。
例えばSEO関連のキーワード設定をするために入れたプラグインに、アクセス解析、アナリティクス関連の機能が備わっていたり、ページの表示速度を高速化する項目が付随していたりします。
この場合も競合することで見た目上は機能が有効化されているようでも、実際には動いていなかったり、効果がなくなっていることがあるので要注意です。
アナリティクスやサーチコンソールへの通知を行う部分などが重なってしまうと、Googleへの更新通知がエラー状態になってしまったり、サイトマップが送信されず、クロールされなれなかったりする可能性もあります。
また、複数の機能が追加されるプラグインではなく、単機能でプラグインを追加するものでも、例えばサイトマップを送信するプラグインを導入したら、サーチコンソールでエラーになった、アクセスが変だ、なんてこともあります。
複数の機能を持つプラグインを導入したら、似たようなプラグイン、関連しそうなプラグインを新たに導入する時は十分に注意してください。
機能の重複するプラグインを気にせず導入してしまい、機能がきちんと動作せず、管理画面やページの表示速度が重くなることで、ユーザービリティが下がるだけでなく、運営や管理するのも大変になります。
複数の機能を持つプラグインをインストール・有効化する時は、既に有効化しているプラグインを一度停止したり、プラグインごとの機能がきちんと動作するかチェックしましょう。
基本的にはプラグインを導入しても「効果があるかわからない時」は停止してアンインストールすることをおすすめします。
5.セキュリティ関連のプラグインに注意
WordPressでサイトを構築して運営していると、セキュリティーについて気になる段階が必ず訪れます。
どのようなサービス、サイトであっても、運営が長くなればPVが増えて、ユーザーやリピーターも増えてきます。
もし、WordPressが乗っ取られて、違うページに飛ばされるスクリプトを仕込まれたり、同じドメイン名で勝手にページを作られて誤った情報を発信されたら非常に困りますよね。
サイバー攻撃やセキュリティ対策が気になったタイミングでセキュリティ関連のプラグインを導入したり、元々導入していたけれど使いこなせていなかったプラグインを使い始める時の注意点として「自分がログインできなくなる」可能性があるということです。
例えばセキュリティプラグインを導入して、英語表記で意味がわからないけれど、とりあえずONと有効化とチェックを入れて設定したとします。
ログインURLを変更するようなものであれば、ログアウトした後、どこからログインすればよいかわからくなってしまうんですね。
その他にも普段ユーザー名でログインしていて、メールアドレスのみのログインに変更、慌てて何回もログイン試行をしてしまい、回数制限に引掛かってログイン不能となるパターンもあります。
セキュリティプラグインの機能をオンにする時は、しっかりと機能の詳細を調べてからオンにしましょう。
また、WordPressの管理アカウントが一つしかない場合、何をしてもログインできずに困った時は、FTPやWEBFTPなどでプラグインフォルダを削除することでプラグインが無効となりログインできることもあります。
どうしてもログインできない時の奥の手として覚えておきましょう。ただし、必ずバックアップをしていて、再構築できる状態で実行することをおすすめします。
FTPの操作を誤って、必要なファイルやフォルダを削除しないように注意してくださいね。
まとめ
WordPressでプラグインを導入する時に覚えておくべき5つの注意点についてご説明しました。
テーマやプラグイン同士の相性、複数機能を持つプラグインや機能の重複、WordPress本体のアップデートなど、プラグインが想像していた通りに機能しない理由や可能性はたくさんあります。
例えば目次が欲しい、パンくずリストを表示したいなど、単機能でわかりやすいプラグインであればページに反映されたかどうか、すぐにチェックすることができます。
しかし、キャッシュの高速化やSEO対策のプラグインなどは、ページ表示速度の計測やサーチコンソール、PVなどをチェックしなければ見えてこない場合もあります。
プラグインを導入して、どんな効果があるのか、どんなデザインや表示、機能が追加されるのかを把握して、効果が実感できない時はすぐにプラグインを停止することが大切です。
また、メニューが日本語化されていないプラグインや、日本語化されていても機能の意味がわからない・わかりにくい設定がある場合は理解できるまで停止するか、一度削除することをおすすめします。
WordPressはプラグインを必要最低限にした方が管理画面やトップページ、記事ページが軽く感じられますし、WordPress本体のアップデートによってプラグインが使えなくなることも少なくなります。
WordPressにはカスタマイズする楽しさもありますし、機能を追加することでサービスやサイトとして利便性を高めることもできますが、継続的に利用したいプラグインについてはしっかりと下調べとテストを行ってから導入してみてください。