コンテンツマーケティングで自社の商品やサービスを紹介する時の視点



コンテンツマーケティングはコンテンツによって、幅広いユーザーと出会いや繋がりが得られるものです。コンテンツマーケティングは先に無償でコンテンツや役立つ情報を提供することで、知ってもらうこと、いわゆる認知拡大が目的とも言えるでしょう。 しかし、実質的にはコンテンツを経由して企業やブランドとして認知してもらうだけでなく、商品の購入やサービスの利用など、何らかの形で売上や数字に影響しなくては、コンテンツ制作でコストが増えるだけで結果的にマイナスになりかねません。 とはいえ従来の広告のように自社の製品やサービスをゴリ押しするようなコンテンツではユーザーに嫌われてしまい、逆効果になります。

今回はコンテンツを制作する中で、コンテンツマーケティングを柔軟に活かすためにも、どのような心構えで自社の商品やサービスを紹介するべきなのか、同時に違った視点から考えられるようなアドバイスをご説明します。

コンテンツマーケティングの最終的な目標は何か

何のためのコンテンツマーケティングか?と問われれば「顧客/ユーザーのため」であると言えます。 目的としては、認知度の向上、ファンやリピーターの獲得、売上や数字への貢献も決してないがしろにはできません。 コンテンツマーケティングにおけるユーザーファースト、またはユーザー目線やユーザーのためにと考えながらも、売上や販促をどのようにすべきか考える必要があります。

売上の向上につながる目標を

収益が向上することを最終目標として、コンテンツマーケティングがどのポジションにあるかを認識する必要があります。極端なことを言えば売上の向上が目標でも全然問題ありません。 売上が増える→企業やブランドとしての継続維持が可能となる→より良い商品やサービスの開発に繋がることを考えれば、売上の向上に関してネガティブに考える必要がないからです。 むしろ、ユーザーにもっと良い商品、サービスを提供しよう!というモチベーションは健全であり、ポジティブだと言えるでしょう。

コンテンツのどの部分で「心をつかみたいのか」を考える

コンテンツを外注する場合は別としても、本来の企業やブランドに勤める人間として、必ずしも良いコンテンツを作れるスキルや能力、経験があるとは限りません。 だからこそ、コンテンツのどの部分でユーザーや顧客の心をつかみたいのか考える必要があります。 例えば、情報を提供して役立てて欲しい、嬉しい、楽しい、面白いなどポジティブな感情になって欲しい、または何かの問題を提起することで悩んだり考えたりする機会にしてほしいなど、コンテンツマーケティングの目標とは別でコンテンツで何を発信するのか、何を感じ取って欲しいのか考えてみましょう。

コンテンツマーケティングで自社の商品やサービスは紹介すべきではないのか

コンテンツマーケティングの手法や考え方として、あくまでもコンテンツのみ、商品やサービスの紹介はしない、または企業やブランドとしての認知度の向上のみを狙うべきなどなど、ある意味様々な「正解」が語られることがあります。もちろん、何らかのエビデンスにもとづいているものもありますが、必ずしも鵜呑みにする必要はありません。なぜ、鵜呑みにする必要がないのかという点をお話します。

ユーザーが必ずしも「なんだ、PR記事か」と思うわけではない

コンテンツマーケティングやネイティブ広告など「広告に見えにくい」手法を取るのは「広告はユーザーから嫌われている」という前提があるためです。しかし、どちらも結局は広告だとわかれば、がっかりする人はがっかりします。しかし、がっかりしない人がいることも忘れてはいけません。良いコンテンツ、良い記事の最後、または途中で広告であること、商品やサービスの紹介をすることが必ずしもマイナスであると「思い込む」必要はないということです。

PR記事でも好きになってもらえるコンテンツ制作をしよう

例えば、何らかの記事やコンテンツを見ていて、途中、または最後に「あっ、これ広告か」とわかることもあれば、逆に最後まで読み終わったあと、よく見たら企業やブランドのブログ、またはメディアだったという経験はありませんか。企業やブランドらしさ、または得意分野である部分の良質なコンテンツであれば、例え広告や認知度を向上させるためのメディアであっても受け入れられるということです。

「売上の向上を目的としている」という意識や「認知度の向上のため」という企業やブランド側の目的だけを考えてコンテンツ制作をするのではなく、企業やブランドの人間として、ユーザーや顧客が喜びそうなこと、役立ててもらいたいことなど、好きになってもらえるコンテンツ制作を心がけることだと言えます。

「しつこさ」も時には必要であるということ

コンテンツや記事によって集客、リードの獲得、認知度の向上、売上の向上とユーザーが無償で受ける利益は相反しません。だからこそ、時には商品やサービスの紹介も適宜必要となります。 結局のところコンテンツマーケティングやネイティブ広告など、広告の主張が高いと嫌がる人もいますが、心のどこかでは「無料のものはない」と知っているからです。ある意味、しつこくお願いすることもコンテンツを楽しんだお礼とは言いませんが商品の購入やサービスの利用に繋がることも覚えておいてください。 逆に言えば、何でもかんでも無料で、無償で提供し続ける必要はありません。

まとめ

コンテンツマーケティングのためにコンテンツ制作するのは「無償」ではありません。しかし、ユーザーにとっては無償であるイメージが強いのも事実です。 実際にはコンテンツを見てもらえた時点で、間接的に認知されています。そして少しでも感動したり、心が揺り動けばそれだけでもプラスになるのは間違いありません。ただし、その時点では何の見返りもないということも理解しておくべきです。 だからこそ、必ずしも商品やサービスの紹介がタブーだと考えすぎず、嫌がられる云々も考えないようにして、商品やサービスをプッシュする勇気も持ちましょう。 ユーザーが喜ぶこと、そして企業やブランドとして喜べるような心構えを持ってコンテンツを制作することをおすすめします。