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リサーチが重要!コンテンツマーケティングで結果を出すためのメディア設計テクニック



コンテンツマーケティングがインターネットマーケティングのトレンドになってしばらくたちますが、実際にコンテンツを充足していくにあたって、ネタ切れになったり制作したコンテンツが読まれなかったり、そもそもどんなコンテンツを足したらいいかわからないといったお悩みはありませんか?

コンテンツのクオリティが重要なのは既に周知の事実となっていますが、意外と盲点になっているのが「どんなコンテンツを足していけば効果的なのか」という点です。その場その場で、思い付きでコンテンツを足していってしまうケースは多く見られます。

効率よくコンテンツマーケティングを進めるには、スタートアップ時点でのオウンドメディア全体の設計、そして定期的なコンテンツ構成の見直しが重要となってきます。

ユーザーにさほど求められていないコンテンツを必死にライティングするよりも、ユーザーに求められているコンテンツを足していく方が、同じ労力でも得られる結果は大きく違ってきます。

今回は、メディア設計やコンテンツ充足についての具体的なテクニックについてご紹介していきます。メディア設計やコンテンツ充足に行き詰まりを感じている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

ユーザーが求めている情報を見つけるにはリサーチが重要

ユーザーは検索キーワードを入力してメディアに流入してきます。従って、自社メディアに関連するキーワードを洗い出して検索ボリュームを調べれば、どのような情報が求められているのかを逆に知ることができます。

必死で毎日上質な記事を書いてコンテンツを次々にアップロードしているのに、思うような成果が得られないという方は、ユーザーニーズを把握せずにコンテンツマーケティングを進めている場合があります。

例えば月間検索数が10や20のキーワードでタイトルを組んで、必死に記事を書いたコンテンツを足して言っても、見込める集客効果は非常に薄いということが予想されます。

「そのキーワードでは検索されない」または「ユーザーが求めている情報ではない」のです。

投下したリソースの割にマーケティング効果は非常に薄いということになります。

こういった場合には、一度手を止めて徹底したリサーチを重ね、コンテンツマーケティングの方向性を軌道修正するのが効果的です。

もちろん新規メディア立ち上げの際にも、いきなり記事を書き始めて迷路のようになってしまうよりは、はじめからマーケティング効果が見込めそうなメディアの構成、コンテンツ充足プランを作成してから、ひとつずつ上質なコンテンツを制作してゆくことが効果的な戦略となります。

仕事は段取り8割とは昔から言われているビジネスにおける鉄則ですが、コンテンツマーケティングにおいても非常に良く当てはまります。

既にコンテンツマーケティングをある程度進めてしまったという方も安心してください。一度入念なリサーチとプランニングを行うことによって、既存記事のタイトルや内容を調整する方向性を見いだすことができます。

 

具体的なキーワードリサーチと抽出したキーワードを活用する方法

ここでは、上記でご紹介したリサーチ及び抽出したキーワードをコンテンツマーケティングにどのように活用すればいいのかを、具体例を交えながらご紹介していきます。

 

0.まずはツールを準備する

ツールに関しては、サジェスト(入力した検索キーワードに関連性の高いキーワード)抽出と検索ボリュームの調査が出来れば、使いやすいツールを使用すればそれで構いません。

リスティング広告でGoogleに一定のコストを支払っている場合は、Googleキーワードプランナーに該当キーワードを入力すると、検索ボリュームが表示されますので、基本的にはこちらを利用することをオススメします。

リスティング広告を使用していない場合でのキーワードプランナーを利用することはできますが、検索ボリュームが3000~10000などと非常にアバウトな数字で表示されてしまって、参考になりません。

この場合は、無料もしくはごく低コストでキーワードプランナーの代替となるツールもいろいろとリリースされていますので、こちらを利用すると良いでしょう。

あとはキーワードのリストアップと整理にエクセルがあれば、ツールの準備はOKです。

 

1.自社に関連するキーワードを「ありったけ」抽出する

ファーストステップは、自社メディアに関連するワードをツールに打ち込み、ありったけのキーワードと検索ボリュームをセットで抽出します。

 

キーワード抽出例

ワードプレス カスタマイズ 590

ワードプレス カスタマイズしやすいテーマ 70

ワードプレス カスタマイズ 初心者 50

ワードプレス カスタマイズ できない 50

ワードプレス カスタマイズ 料金 40

ワードプレス カスタマイズ 方法 30

ワードプレス カスタマイズ 本 20

ワードプレス カスタマイズ テーマ 10

ワードプレス カスタマイズ 難しい 10

ワードプレス カスタマイズ 仕方 10

 

なるべくたくさんの母数を稼ぐことが目的であるため、重複や関連性などといったことをあまり深く考えず、類語辞典等も活用して、自社メディアに関連するキーワードを抜き出して、エクセルにコピペします。

網羅性を重視したいため、先入観にとらわれず自由な発想で行うことが重要です。

 

2. 全くニーズの無いキーワード・自社と関係のないキーワードを削除する

キーワードと検索ボリュームを抽出していくと、明らかに検索ボリュームが少ないキーワードや、まったく検索されていないキーワードが明るみになってきます。

まずは、検索ボリュームが「0」のキーワードに対してコンテンツを充足することは無意味であるため、こちらを全て削除します。また、検索ボリュームがあまりに乏しいキーワードも、少ない順に削除していって、コンテンツを投下する価値が見込めるキーワードを残していきます。

おおよそ絞れて来ましたら、次に見るべきは自社と関連性の無いキーワードです。

例えば上記のキーワードリストがワードプレスのカスタマイズを請け負う会社であると仮定した場合、書籍を紹介しても自社に集客も受注も見込めませんし、自社が発信する情報も読んでもらえなくなると考えられます。(良い本があるから紹介したいという考えである場合は別とします。)

この場合は、

 

ワードプレス カスタマイズ 本 20

 

こちらを削除します。このような流れで、ひとつひとつキーワードを精査しながら、関連性の無いキーワードを除外していき、検索ニーズがありつつ自社のビジネスと関連性のあるキーワードリストを形成していきます。

 

3. 同じ属性のキーワードに分類する

ここまでのプロセスで、必要なキーワードをリストアップすることに成功しましたが、属性はまだバラバラのまま配置されています。そこで、次は同じ属性のキーワードごとに分類します。以下に簡略化していますが例を挙げます。

 

キーワード分類例

ワードプレス テーマ 5400

ワードプレス テーマ おすすめ 1000

ワードプレス テーマ 無料 880

ワードプレス テーマ 有料 590

ワードプレス プラグイン 1600

ワードプレス プラグイン おすすめ 210

ワードプレス プラグイン 使い方 50

ワードプレス セキュリティ 480

ワードプレス セキュリティ プラグイン 90

ワードプレス セキュリティ 対策 50

ワードプレス セキュリティ 設定 30

 

ワードプレスのカスタマイズに関する情報発信の場合として、プラグイン関連、テーマ関連、セキュリティ関連のキーワードが抽出できたとします。

同じ属性のキーワード毎に整理していきますと、検索ボリュームが多いキーワードは2つ掛け合わせた「ワードプレス テーマ」「ワードプレス プラグイン」「ワードプレス セキュリティ」となります。これはそのままメディアのカテゴリー分けとすることができます。

こちらのキーワードをカテゴリーページとして、その直下に3つのワードを掛け合わせたキーワードをコンテンツとして配置していきます。

キーワードを整理していきますと、そのままメディアのカテゴリー分けならびに投下するコンテンツまでもが見えてくるという方式です。

 

4.重複を削除する

作業を進めていくうちにだんだんイメージが固まってきたと思いますが、中にはいくつか重複しているキーワードが発生します。

現在のGoogleの評価傾向を考えると、1キーワードに対して1つのコンテンツを制作するのが好ましいと考えられますので、初期段階では重複コンテンツは避ける方向を推奨させていただきます。

このままコンテンツ制作をはじめてしまうとメディア内に同じようなコンテンツが2つもしくは複数存在する形となるため、キーワードリストの見直しを兼ねて、重複を削除して1つに絞っていきます。

最後にメディアの方向性やコンセプトを踏まえてもういちどリストの見直しや調整を行えば、リサーチ及びキーワードリストアップ作業は完了です。

 

既存メディアを見直す場合はどうするのか?

ある程度制作を進めているメディアにテコ入れする場合には、どうすればいいのでしょうか?

よくあるケースが、「なんとなく既存メディアをチェックしながら、思い付きでタイトルや加除修正を施す…」。

特に意識せずにメディアに改善を施そうとするとこのような状態になりがちですが、実はこれは一番やってはいけないことです。断片的に作業することとなり効果的な改善ができているのかもわかりにくくなりますし、全体を見渡して改善箇所を網羅できているかも見えにくくなります。

面倒に感じるかもしれませんが、一度前章のプロセスで一度キーワードのリストを作ります。キーワードの傾向は日々変化しますので、はじめから万全の準備をして設計したメディアについても、定期的にこの作業を行うのが望ましいです。

この作業を行うことにより、現状のフレッシュなユーザーニーズを把握することができます。

次に、既存メディアのコンテンツ構造をリストアップします。既にある場合はそれでいいですが、無い場合は「トップ」「カテゴリー」「コンテンツ」を整理したリストを作成します。現状のメディアの状況を把握することに繋がります。

ここまで出来たら、2つのリストを見比べながらメディアをチェックしていくことにより、明確な根拠のある調整ポイントや今後のコンテンツ充足の方向性などを見出すことができます。

プロセスをしっかり分けて、それぞれのプロセスごとに集中することにより、混乱せず効率よく効果的な施策をほどこすことができるためオススメです。

 

まとめ

キーワードの検索ニーズをリサーチして、メディア設計や改善施策に役立てる方法について解説してきました。

雑記ブログのようにたくさん記事を書いてもマーケティング効果は得られなくもないのですが、ビジネスとして自社の情報を発信するのであれば、ユーザーが求める効果的なコンテンツを投下した方が、コンテンツマーケティングの効率も成果も大きく違ってきます。

今回ご紹介したテクニックの数々な、非常に手間がかかるうえにある程度の慣れが必要な点は否めません。だからこそ、キーワードリサーチと分析にリソースを割くことは、ライバルとの差別化にも繋がります。

キーワードリサーチは実際取り組んでみると、予想外のユーザーニーズを発見できたり、現状のマーケットの状況を把握できたりと、とても楽しいものです。

コンテンツマーケティングでライバルと差を付けたい方、マーケティング効果を高めたい方、コンテンツ充足のアイディアに行き詰まった方は、まずは1カテゴリーのキーワード群だけでも良いので、是非とも今回ご紹介したテクニックを試してみて下さい。