Web制作未経験者が自社コーポレートサイトの運用を任された時の注意点



Web制作未経験者で社内のプロジェクトとして自社コーポレートサイトの運用を任された場合、一体何に注意すべきかわからず戸惑うでしょう。 コンテンツマーケティングの一環としてコンテンツ制作も含まれるとすれば、簡単な新着情報を流すだけでは済まないこともあります。 Web制作未経験者の方がWordPressで作られた自社コーポレートサイトの運用を任された時の注意点をいくつかご紹介します。

Web制作未経験者が注意すべきポイント

Web制作未経験者ですと自社コーポレートサイトをどう取り扱うかの基本がわからない状態と言えます。 まずはIT技術的な面だけでなく「自社コーポーレートサイトとはどんなものなのか」をしっかりと考えましょう。 その上で注意すべき点についていくつかご紹介します。

1.ログイン情報の管理と権限

WordPressにはログイン情報としてメールアドレス/ログイン名及びパスワードが存在します。まずはログイン情報の取扱いについて注意しましょう。 間違ってもデスクトップ上のテキストでメールアドレスとパスワードを同時に保存したり、付箋などでわかりやすい場所に残さないことが大切です。

同時にWordPressにはユーザーごとに権限が割り振られます。自分が投稿者なのか、それとも全ての機能にアクセスできる管理者なのかを把握して、それぞれどんなことができるのかチェックしましょう。

2.自分がどの範囲のコンテンツを制御する必要があるのか

WordPressでは主に固定ページと投稿ページでコンテンツを制御することができます。 自分が何を任されているのか、自分が任された業務がWordPressのどの機能に該当するのか把握することが大切です。

特に権限が割り振られていて新規投稿や画像のアップロードしかできないようになっていれば別ですが、管理者としてログインしている場合、管理画面の項目に慣れていない状態ですと非常に危険です。 同時に知らず知らずのうちにWordPressが止まってしまうようなことをしないように注意しましょう。

3.発信する情報が企業として正確で誤りがないかどうか

自社コーポレートサイトの場合、発信した情報は投稿した人というよりも企業としての公式情報と捉えられます。 最低でも現時点で正しく正確な最新の情報であるかどうか充分に吟味するべきと言えます。また、主観や客観など自分では気付けない場合もありますので、第三者にチェックしてもらうことを忘れないようにしましょう。

4.情報を公開するタイミングについて

インターネットで情報を発信する時に重要なのが情報を公開するタイミングです。 もし、未公開の情報を発信する場合、タイミングによっては大変なことになります。

例えば、新商品の紹介について公式ページだけが他の販促よりも「勝手に」情報を公開するようなことは企業的に問題となる可能性が高いです。 自分で情報を公開するタイミングを決めるのではなく、企業として公開するタイミングを間違えないようにしましょう。

5.承認やチェックのプロセスがあるかどうか

Web制作未経験者がいきなり情報を公開できるプロセスにはなっていないとは思いますが、作成したコンテンツ、または修正した内容に対する承認やチェックのプロセスがあるか必ず聞いておきましょう。

なぜなら責任区分を明確にするだけでなく誤った情報の発信や公開するタイミングを間違えないようにするためです。 可能な限り「自分の一存で公開しない」ようにしておくことで、企業としての信頼や安心を崩さないまま情報発信することが可能となります。

6.発信した情報を削除してもWeb上に残りづつける可能性を考慮

昨今ではWeb魚拓と呼ばれるサービスもあり、発信した情報を削除しても完全に消えるとは限らない状況です。 単に誤った情報を発信した場合もあり、謝罪対応や訂正した場合でも元の文章、画像、コンテンツがWeb上に残り続ける可能性は否めません。

また、単純にスマホやタブレット、パソコン上でスクリーンショットで撮影した画像がSNSでアップされることもあります。 場合によって企業としての信頼を失うだけでなく、担当者としての責任問題にもなります。 発信する情報の内容を精査すること、主観や客観だけでなく、自社コーポレートサイトであることを忘れないようにすることが大切です。

7.古いコンテンツに関する修正や時系列の把握

自社のコーポレートサイトで情報を発信していた場合、やはり少しずつコンテンツが古くなることが考えられます。 しかし、Googleなどの検索エンジンからの流入では最新の情報かどうかチェックせずに鵜呑みにしてしまうユーザーも少なからず存在するのも確かです。

何百件、何千件とコンテンツがあれば別ですが、可能な限り「コンテンツを作成した時との差異」がある場合は修正や訂正、リライトを行うようにしましょう。 特に自社コーポレートサイトのコンテンツを信用してユーザーがアクションを起こすような類の場合、古い誤った情報を元にしてしまうことで被害が出る可能性もあります。 取り扱うコンテンツによって古いコンテンツの修正自体も運用のプロセスに加えるようにしてください。

8.ユーザーからの問い合わせに関する対応方法

自社コーポレートサイトの構築や運用にユーザーからの問い合わせも含まれる場合、きちんと対応する方法を聞いておきましょう。 マニュアルがあれば良いですが、もしない場合はユーザーからの問い合わせ履歴を残しておくのがおすすめです。 同時に最初の段階では自分だけで答えられる内容でも必ず上司や同僚に一度目を通してもらうようにしましょう。

ユーザーからの問い合わせに「あなた自身の気持ちや考え、知識で答えない」ということを前提にしておくのが重要です。 どちらかと言えば蓄積した問い合わせ情報を元にマニュアルを作成するような気持ちでいるほうが無難であり、大きく揉めたりすることも少なくなるでしょう。

9.自社コーポレートサイトの「目的」を忘れない

自社コーポレートサイトが企業としての認知を目的とするのか、他のコンテンツへのアクセスアップを期待してのものなのか、目的を忘れないようにしてください。 特にコンテンツマーケティングの導入段階では目的と外れたアクセス増に注力してしまい、結果として企業としてマイナスとなるコンテンツを作りがちです。 自社コーポレートサイトの目的に合わせたコンテンツ制作、運用を心がけてください。

10.公私混同しないように最大限の注意を

昨今ではSNSの企業アカウントが「人間らしく」楽しそうに、時には悩みながら投稿することで人気を集めています。もちろん、企業内の規程に沿った戦略であり、逸脱するようなアカウントはないにせよ、安易に真似しないことをおすすめします。 特に自社コーポレートサイトの場合、情報を発信、公開した担当云々ではなく、直接企業イメージにダメージを与えます。

絶対に公私混同しないこと、コンテンツとして必要な場合でも開発者ブログや担当者ブログなど「責任区分を明確に切り分ける」ようにしましょう。 どんな形であれ企業のドメインから情報を発信すれば、あなたの発言ではなく「企業に属している人間」としての発言となることを忘れないようにしてください。

まとめ

Web制作未経験者が自社コーポレートサイトの運用を任された時の注意点についてご説明しました。 あくまでも「企業としての情報発信」であることや「目的」を忘れないようにすること、必ず責任区分を明確にし、公私混同しないことを前提としましょう。 まずは情報の取り扱い方、発信する情報の精査など、企業としてどうあるべきか、企業に属する一員としての責任感などを考えることが大切です。