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サイト構築の基礎知識とCMS・プラットフォーム11選の特徴や選び方をご紹介

CMSやサイトおよびホームーページを構築できるオンラインツール・プラットフォーム・サービスによって、ITとは縁遠い業界や業種であっても自社サイトを手に入れられるようになりました。その分、結果としてどれを選ぶべきかわからなかったり、選んだもののWebマーケティングに必要な機能が備わっていなかったりするなど、新しい課題や問題があるのも事実です。

もし、現時点において新しくサイトを構築したい、もしくは移行したいとお考えであれば、CMSや各種プラットフォームの特徴を知り、どれを選ぶべきか検討できるようにしておくとWebマーケティングでの結果や成果の向上が期待できます。

今回はCMSやサイト構築・運用が可能なプラットフォームに関する基礎知識、CMS・プラットフォームを選ぶ時の判断基準、そして各種CMS・プラットフォームの特徴や判断基準となる要素についてお話します。

CMSやサイト構築・運用が可能なプラットフォームに関する基礎知識

はじめにCMSやサイト構築・運用が可能なプラットフォームに関する基礎知識について解説します。

CMSとは

CMSとは、「Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム」の略称であり、サイトやホームページを構築し、各種ページやコンテンツをデータベースやHTML・CSSなどの知識がなくても管理・編集・新規作成ができる仕組みを備えています。代表的なCMSとして有名なWordPressは世界中で人気があり、インターネット上に存在するサイト・ホームページの約6割近いシェアを占めてしまうほどの存在です。

ただし、シェア的にはWordPress一強のようなイメージもありますが、実際にはWordPress以外のCMSも数多く存在しており、ビジネス・マーケティング用途で考えるとCMSだけでも選択肢はかなり豊富といえます。また、WordPressが普及したのはオープンソースであり、有料のテーマや機能もあるものの、ほとんどが無料であることが理由の1つです。ただし、用途にもよりますが、企業や組織として安心・安全を優先したいのであれば、有料のCMSを選んだ方が良い場合もあるということを覚えておきましょう。

ホームページ・ECサイトの構築と運用が可能な有料のCMSおよびプラットフォームとは

ホームページ・ECサイトの構築と運用が可能な有料のCMSおよびプラットフォームとは、無料のCMSよりもさらに簡単にホームページやECサイトなどを構築できる仕組みを指します。機能やデザインはサービス提供元によって異なるものの、基本的にはアカウントを作成し、管理画面で必要な情報の入力や設定、有料であれば課金することでホームページやECサイトが構築できます。

無料のCMSとの違いはサーバーを用意しなくて済むこと、システムや機能に関するアップデートおよび保守(セキュリティ含む)は提供元の対応であることがあげられます。無料のCMSの自由度と比べると、機能の追加やデザインの細かなカスタマイズに柔軟に対応できないと思われがちですが、有料のCMSはビジネス向けに最適化されていることもあり、コストに見合ったパフォーマンスとリターン得られる可能性が高いです。実際にWordPressでなるべく無料でWebマーケティングするよりも、有料のCMSで専門家のサポートを受けながら始めた方が結果につながる可能性も高まりますし、結果が出るまでの期間の短縮・圧縮も期待できます。

CMS・各種プラットフォームを利用せずにゼロベースから構築する場合で比較すべきポイント

CMS・各種プラットフォームを利用せずにゼロベースから構築する場合、構築までの時間やコストが多く必要になります。また、自社で全て対応する場合ですと技術的なリソースの確保や学習コストも必要となり、人的リソースを割かれる可能性も高いです。アウトソーシングする場合は技術的なリソースや人材の確保の心配はなくなるものの、初期費用やランニングコストに悩まされるかもしれません。

言い換えれば、無料の および有料のCMSや各種プラットフォームを利用することで、時間・学習・費用面でのコストの削減につながるということでもあります。同時に最適化された管理画面:インターフェースによってホームページ運営が格段に楽になるため、単なるお飾りのしてのサイトではなく、オンラインマーケティングのための施策を行える基盤としても役立つようになります。

CMS・プラットフォームを選ぶ時の判断基準

次にCMS・プラットフォームを選ぶ時の判断基準について解説します。

初期費用・月額料金など金銭的なコスト

WordPressの有料テーマ・プラグインへの課金も含めて、初期費用や月額料金(ランニングコスト)などの金銭的なコストのチェックはとても重要です。必要とする機能を、無理のない範囲のコスト:費用で使いつづけられるか、という視点で検討すると良いでしょう。

また、無料のCMSの場合はカスタマイズ性に優れる分、カスタマイズのために技術的なリソースが必要となること、有料のCMSおよびプラットフォームの場合は初期費用や月額料金などのランニングコストが割高に感じられるものの、既にある機能や仕組みによってすぐに使い始められることも覚えておくべきです。無料のCMSにおけるカスタマイズのための人的資源のコストと、有料のCMSの複数年単位のランニングコストのどちらが高いか、同時にアップデートや機能更新の頻度も含めて、コストと手間だけでなく、セキュリティ面におけるr安全性についても判断材料にすることをおすすめします。

学習コストや技術的リソースの確保など継続的な運営に必要となる知識・ノウハウに関する部分

CMSやプラットフォームによるサイト・ホームページ運営にありがちなのが「難しくて使いこなせないこと」であり、結果として更新や管理が疎かになってしまう点です。難しくて使いこなせない理由として、単に機能やUIの相性問題だけでなく、導入前は簡単そうに見えたのに、実際はITに疎い業界や業種だと現場に馴染みにくい、浸透しにくいことがあげられます。

事前に学習コストの試算や確保しておくべき技術的リソースを把握しておくことを忘れず、かつ継続的な運営に必要となる知識・ノウハウを精査し、実務の現場でも扱えるかどうかを判断基準にしてくことが大切です。可能であれば事前にトライアルやデモ・サンプル画面でチェックしておくと導入後のイメージが把握しやすくなります。同様に社内や組織内の技術面でのリソースを把握しておき、特定の人しかつかいこなせない=属人化しないかどうかも見極めておくと良いでしょう。

CMS・プラットフォームの信頼性や安全性も重要

CMS・プラットフォームの信頼性や安全性とは、主にシステムやプログラムのセキュリティに関する部分を指します。セキュリティホールや脆弱性への対応、サーバーやインフラの安全性の確保および定期的なアップデート、機能やUIの不具合の解消など、ユーザーとして安心して使い続けられるかどうかをしっかりとチェックしましょう。

また、無料のCMSの場合、サーバーやCMS本体のセキュリティ対策を自社で行う必要があることも忘れてはいけません。なるべくサーバーやシステム関連の保守や管理をしたくないのであれば、有料のCMSおよびプラットフォームを利用すべきであると覚えておきましょう。

各種CMS・プラットフォームの特徴や判断基準となる要素の紹介

次に各種CMS・プラットフォームの特徴を紹介しながら、選定する際の判断基準となる要素も含めて解説します。

WordPress


公式URL:https://ja.wordpress.org/

WordPressはオープンソースのCMSであり、WordPress自体のシステムは無料、テーマやプラグインも基本的には無料で、一部の機能やプラグイン・テーマで有料のケースがあります。大手有名企業でも採用されていることもあり、無料でありながらもオンライン上のユーザーが多いことから、カスタマイズや構築・運用に関する情報がたくさんあるため、学習しながらホームページの手に入れることができます。

無料と言ってもサーバーやドメインの取得・維持、運営やカスタマイズ、コンテンツ制作するための人件費などのコストが必要です。ただし、自社でCMSを運用し、カスタマイズできる利点は大きく、技術的なリソースが確保できるのであれば自社対応や内製にする価値は十分にあります。

その反面、技術的リソースがない、Webマーケティングの知見がないという状況ですと、どこかで見たようなデザインのホームページになってしまうとともに、ホームページを介した利益・売上の獲得が難しいのも事実です。有料のCMS・プラットフォームを利用するかどうかの分かれ目でもありますので、CMSを構築・運営できるか、マーケティングの人材やノウハウがあるかどうか、しっかりと棚卸してから判断しましょう。

ferretone


公式URL:https://ferret-one.com/

ferretoneは株式会社ベーシックが提供するビジネスに特化した有料のCMSです。初期費用10万円、月額料金は10万円〜と、コストパフォーマンスに見合った価格設定がなされています。

ferretoneの特徴は「BtoB事業に特化したマーケティングメソッド」「コード不要で簡単運用のマーケティングツール」「施策が確実に捗る伴走サポート」の3つです。

会員45万人のWebマーケティングメディア「ferret」を運営しているノウハウによって、実際に月刊のリード獲得数が1,500件にたっ制しているという実績があること、ノーコードでサイト・ページ・LP・フォームが作成できること、Webマーケティングに必要な機能が揃っていることなど、技術的リソースやマーケティングのノウハウが不足していても着実に結果を出したい場合におすすめです。

BlueMonkey


公式URL:https://bluemonkey.jp/

BlueMonkeyはクラウドサーカス株式会社が提供する有料のCMSです。初期費用(ホームページ制作費用)は要見積り、月額料金はデータ用量に応じて3万円〜12万円と細かく設定されているためWebマーケティングへの投資を調整しやすく、結果に応じて上位のプランに変更していくことができます。

特徴として「使いやすさ」「高いセキュリティ水準」「万全のサポート体制」の3つがあげられます。

オフィス系のツールのような使い心地で誰でも扱いやすくなっていること。個人情報を取り扱うサイトであっても安心・安全に運営できること、電話やメールでいつでも気軽に対応してくれることに加えて、専任の担当者から定期的なサポートがあることなど、ホームページ運営時の課題や問題の解決も迅速で、かつ結果を出したい場合に向いています。

Kuroco


公式URL:https://kuroco.app/ja/

Kurocoは株式会社ディバータが提供する有料のCMSです。国内での導入実績は4,000社以上、REST APIが利用できるすべての言語やフレームワークで利用可能であり、既存のシステムやサービスとの連携もしやすくなっています。

利用料金は従量課金制であり、100万PV/月のメディアサイトで月額3.3万円と非常にリーズナブルな金額設定といえるでしょう。

既にある程度の技術的なリソースとノウハウがあり、既存のシステムと連携しやすいCMSを探している、外部サービスと連携したマルチデバイスなサービスを提供したい場合に向いています。

HubspotCMShub


公式URL:https://www.hubspot.jp/products/cms

HubspotCMShubはアメリカのHubSpot社が提供するCMSであり、無料でも利用可能、さらに高機能を利用したい場合は課金する形です。グローバルおよび海外展開したい場合に向いており、最初からマーケティングに特化した機能を持つCMSを導入したい場合におすすめです。

ドラッグ&ドロップエディターや豊富なウェブサイトテーマによってサイト構築・カスタマイズがしやすいこと、SEOや分析のレポート、アドバイスを受けられること、総合的なCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)の機能も備えていることから、これからWebマーケティングを本格的に始めたい場合でも結果につながりやすくなっています。

CMS以外にもマーケティングオートメーション・営業支援・カスタマーサービスに関するサービスを提供しているため、事業全般のデジタル化をお考えの場合も向いています。

NOREN


公式URL:https://noren.ashisuto.co.jp/

NORENは株式会社アシストが提供する有料のCMSです。プロジェクト総予算として、低予算、少人数でスモールスタート:1000万円〜、全員参加型のWebサイト運営を目指したCMS基盤構築:2000万円~、デジタルマーケティングの基盤構築と実現:5000万円~と、本格的にWebマーケティングに投資すべきという場合に向いています。

NORENの導入実績についても公的機関や大手有名企業への導入が掲載されており、企業や組織としての信頼性や安全性を着実に確立したい場合に前向きに検討することをおすすめします。CMSとしての機能も充実していること、自社運営を可能にする仕組みやサポートがあることなど、なるべく外部に情報を漏らさず、社内や組織内で管理・運営を目指したいときの検討候補としても最適です。

Adobe Experience Manager


公式URL:https://business.adobe.com/jp/products/experience-manager/adobe-experience-manager.html

Adobe Experience Managerはアドビ株式会社が提供する有料のCMSです。価格は要見積りとのこと、基本的なCMSの機能とともにクロスチャネルおよびオムニチャネル対応、クラウドでAIを搭載していることからコンテンツの配信も非常にスムーズです。

その他にも顧客体験のパーソナライズが実現可能であり、顧客ごとに最適化されたコンテンツの提供がなされることでエンゲージメントの向上が期待できます。

Adobe AnalyticsおよびAdobe Targetなどと組み合わせることでさらに高い効果を得られるようになるため、既にその他のAdobe製品を利用しているのであれば、導入を前向きに検討してみても良いかもしれません。

Contentful


公式URL:https://www.contentful.com/

Contentfulはドイツの企業が提供元の有料のCMSです。ヘッドレス型のCMSであり、フロントエンドは自社で対応したい場合に向いています。

CMSのバックエンドである管理と見ためであるフロントエンドを切り離しているため動作が軽く、セキュリティにも強いとされていますが、日本語対応していないため、ある程度技術的リソースが確保されており、かつグローバル対応ができる環境でないと導入と運用が難しい可能性があります。

5ユーザーまでのフリーのCommunity、$489 /月のTeam、その他要見積りのPremiumがありますので、気になった方は問い合わせるか、フリーでお試し利用することをおすすめします。

Sitecore


公式URL:https://www.sitecore.com/ja-jp

Sitecoreはデンマークの企業が提供する有料のCMSです。価格については要見積り、実績に関しては国内外の大手有名企業への導入実績があることから、信頼できる提供元の1つといえるでしょう。

CMS以外に分析やパーソナライズ、ECなどのシステム・サービスを提供しており、Webマーケティングを一元的に管理し、具体的な結果や成果を手に入れたい場合に向いています。

また、日本語による情報が少ないので、グローバル展開している業界・業種であること、コンテンツ制作の人材やノウハウが歩き行向けの製品といえます。

HeartCore


公式URL:https://www.heartcore.co.jp/

HeartCoreはハートコア株式会社が提供する有料のCMSです。価格に関する記載はないものの、国内導入実績791社以上、大手有名企業との取引もあるため、検討候補の1つとして申し分ないでしょう。

自動翻訳によって多言語対応してくれること、行動履歴からのパーソナライズ、顧客管理、メールマーケティング、コンテンツ改善、SEO解析、コンテンツ制作しやすい仕組みなど、Webマーケティングに必要な機能が揃っています。

セキュリティ対策やアクセシビリティにもしっかりと対応しているため、オンラインやデジタル部分の一元化をしたい場合に大変おすすめです。

PowerCMS


公式URL:https://www.powercms.jp/

PowerCMSはアルファサード株式会社が提供する有料のCMSです。オンプレミスのスタンダード版で初期費用は33万円、継続利用で66,000円/年、プロフェッショナル版の初期費用が66万円、継続利用で132,000円/年になっています。

ノーコード、ノンプログラミングで管理画面から各種コンテンツページの設計もカスタマイズ可能であり、自社にフィットするCMSが欲しい場合に向いています。また、標準でマルチデバイス対応、リニューアルもしやすくなっており、お問い合わせやアンケートフォームの設置も簡単です。

わかりやすい画面設計のため学習コストも低く、実務の現場に馴染みやすく、属人化しにくい作りになっています。公的機関や大手有名企業への導入実績もあり、セキュリティにも強い設計になっているため、カスタマイズ性と安全性とコストパフォーマンスを重視する場合におすすめです。

まとめ:自社の条件にマッチするCMS・プラットフォームを選ぶことが大事!

今回はCMSやサイト構築・運用が可能なプラットフォームに関する基礎知識、CMS・プラットフォームを選ぶ時の判断基準、そして各種CMS・プラットフォームの特徴や判断基準となる要素についてお話しました。

CMSやサイトを構築できるプラットフォームおよびオンラインサービスの普及と充実によって、自社サイトを構築するための技術的な敷居は低くなり、比較的簡単に自社サイトを簡単に手に入れられるようになりました。その反面、選択肢が増えたこと、機能やコストに違いがあることなど、技術的なリソースや人材の有無によって、IT格差が生じてしまうのも事実です。

自社の業界や業種的にどのような機能が必要なのか、コストに見合ったパフォーマンスを得られるのかをしっかりと検証して、オンラインからの集客・利益・売上を増やすには何が最適かを精査していくことが大切です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事がどのCMSおよびプラットフォームにすべきかお悩みの方のお役に立てれば幸いです。